つるつるツーリング
〜さぬきUDON遍路 Q〜



こんな真夏の炎天下に。。
「お遍路さん」などしなくてもな〜・・・
と半ば折れかけていた「旅心」だけど、
「そゞろ神の物につきて 心をくるはせ」られたのかどうか。。(^^;)
「奥の細道」ならぬ、奥深きUDON道を彷徨うべく。。
はたまたの、夢路、さぬき路、へんろ路♪

今回の目的地は
讃岐うどんの本場と言われる中讃地域。
特に、ここ坂出市や善通寺市などは、高松市や琴平町のような、
人口密集地(都会)でも観光地でもないだけに、
単に、うどん屋の数が多いだけではなく、その質も高いことで有名。
つまり多数精鋭!という表現さえ出来るほど
名店集積度の高い地域。

さらに、ハズレ(?)の店を見つけるのが難しいくらい
特に有名でもない普通の店が、普通以上に!美味い店が多いんだよね。
つまり、本場中の本場な!
レベルの非常に高い地域なわけです(^^)

初めて「讃岐うどん」を食べる人には、
まず、この地域に行きなさい!と迷わずに言えますな(^^)

朝から暑い天候に
最初の店の前で、デモ用にオープンにしたくらいで、
後は、ずっとクローズドで、エアコンをガンガンに利かして走行。
ランちゃんも、連れて行こうかどうしようか、最後まで迷ったほど。
でも、ランのいないツーリングなんて。。
この子と、Z3と、ワタシとは、もう三位一体。切り離せません(^^:)


三島製麺所
坂出も、五色台に近い東の外れにあって、
外観は、店舗とも、製麺所とも、
単なる民家とも言えぬような不思議な雰囲気。
製麺所という看板が出てなければ、
ここでUDONが食えるとは、誰も思わないはず。

なんとも、ノスタルジックな
「郵便局員休憩所」という看板も見えたけど、
民営化された今でも、
休憩所になってるのかな?(^^:)
ごめんくださ〜い・・・と覗き込んだ店内は。。
粉袋やら、なんやらが雑然と置かれた
なんだか物置のような雰囲気。

と、そこへ、おばあちゃんが。。
「あの〜、UDON。。食べれますか?」
「こんな汚いところでよかったら、どうぞ〜」

あっ、食べられるんだ!
とホッと安心(爆)
案内されて、奥に進むと。
さらに一室あって、そこも、物置のような部屋。
梅干が干してあったりしたんだけど、、
この梅干が、なんか美味そうだったんだよな〜!!
と、思わずパシャリ!(爆)

物置を。。二部屋通り越して(^^;)
たどり着いたのが、ここ。
そのまんま、民家の台所やんけ!
う〜ん、噂には聞いてたけど、これはすごい。。
生活感ありすぎやわ(爆)

見せてもらったのが、隣の部屋。
ここが製麺所になってるんだな。。
けっこう立派な機械が据わってて、ちょっとビックリ!
でも、あんまり稼動してないような。。
昔は、ガンガンこれを使って商売してたのかもしれないけど、
今は、適当に、のんびり〜って感じかな?(^^)
UDONを待ってる間に頂いた
いなり寿司

これが。。めちゃくちゃ美味い!!
かつて、こんな美味い「いなり」は
食べたことがない。パーフェクトに美味い!
その美味さ、懐かしさ(?)に
涙が出そうになったほど。


かけうどん

テーブルに座り、待っていると、
目の前の台所で、おばあちゃんが、
ちくわと、かまぼこを切り、ネギをトントンと刻んでいる。。
そのまな板を叩く包丁の音が、なんとも温かい。。
手馴れた、というよりも、年季が入っている、というよりも、
もっと奥深い、魂に響いてくる音だった。
子供の頃に、台所に立つ母親の背中に感じたような音。。
ワタシの母親が今も生きていれば、
ちょうど、このおばあちゃんの年頃だったかも。。

隣の製麺室で、麺を湯がき、戻ってきたおばあちゃんが、
汁は冷たくてもいいか?と聞くから
暑いから、適当に冷たくていい、と答えたら、
その通り、適当にあったかい(冷たい)だし汁をかけて出してくれた。
その温度(ぬくさ)加減が、絶妙。。
なんという心づくしか。。と感心した。

麺は、やや茹で置きっぽい麺だったが、
(それでも、風味の感じる上等な麺!)
そんなことはどうでもいいくらい、だし汁が素晴しかった。
イリコのしっかり効いた、実に味わい深いだし汁。
かつてない、遠〜い昔に味わったような、素朴で、しかし真心のこもった
目の前にいるその人のために、オンリーワンで作ったようなUDON。
そう、これはもう、うどん屋のうどんではない。
「おふくろの味」そのものだ。

おばあちゃんと、世間話をしながら、うだうだと時の止まったようなひと時を過ごし、
さて、お勘定をしようと、「うどんと、いなり2個やけど・・」
「いなりは、サービスでええわ。200円ね」
「えっ、それは。。」
「ええから、ええから」
「じゃ、せめてこれで。」と300円渡そうとしたら、
「ほんとに、ええから、ええから」と受け取ろうとしない。
そして、悪いんだろう足を引きづりながら
表まで出てきて見送ってくれた。

「讃岐うどん」の真髄とは、「お接待」の心にあり。とは、
「さぬきUDON遍路」を続けてきて、つくづく思うことだけど、
この日ほど、それを痛切に感じたことはなかった。

寺に参らずとも、そこが寺 UDON遍路も また漂泊の旅